宇宙航空研究開発機構(JAXA)は26日、開発中の小型固体燃料ロケット「イプシロンS」の2段目エンジンを地上で燃焼させる試験を鹿児島県の種子島宇宙センターで行ったが、異常燃焼が起きて爆発、火災が発生した。JAXAによると、けが人は出ていないという。JAXAが状況を調べている。
イプシロンは主に小型衛星を打ち上げるJAXAの主力ロケット。イプシロンSは現行機の改良型で、2段目エンジンなどを大型化することで性能の増強を目指しており、JAXAは26日午前8時半ごろから地上の燃焼試験場で試験を始める予定だった。
イプシロンSの開発では、2023年7月に秋田県能代市にあるJAXAの実験場で、同じ2段目エンジンの燃焼試験中に点火装置の一部が溶融し、爆発事故が起きた。今回の試験はこの事故を踏まえ、2段目エンジンに改良を加えた後の再試験と位置づけられていた。【中村好見、鳥井真平】