大分市で2021年、時速194キロで車を運転し、衝突死亡事故を起こしたとして自動車運転処罰法違反(危険運転致死)に問われた当時19歳の男性被告(23)=同市=に対し、大分地裁(辛島靖崇裁判長)の裁判員裁判は28日、判決を言い渡す。死亡した小柳憲さん(当時50歳)の姉、長(おさ)文恵さん(58)は、判決前日の心境を「どのような判決でも一歩を踏み出すきっかけになると思う」と語った。
長さんは27日、大分市内で記者会見を開き、これまでの活動などを振り返った。検察側は当初、被告を刑罰の軽い同法違反(過失致死)で在宅起訴。「危険運転にならないのは疑問で仕方なかった」と感じた長さんは、支援者らと約2万8400筆の署名を集め、提出を受けた地検は後に訴因変更した。
公判開始後は被害者参加制度を利用し、全回に出席。「やれることはやってきた」と振り返り、「どのように判断されるのか、楽しみでもある」と話した。【山口泰輝】