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ホームドアから身を乗り出す「撮り鉄」 福岡市地下鉄、Xで“警告”

毎日新聞 2024年11月28日 20時32分

 福岡市交通局は27日、福岡市地下鉄の公式X(ツイッター)で、西新(にしじん)駅(福岡市早良区)のホームドアから身を乗り出して地下鉄の車両を撮影しようとする利用客の画像を公開し、「大変危険」として自粛を呼び掛けた。鉄道ファンで車両などを撮影する「撮り鉄」によるマナー違反は、全国各地の鉄道で問題となっている。

 公式Xによると、「撮影者の皆様へ」とした投稿で「昨日、西新駅のホームドアから線路側へ乗り出して撮影する行為が発生しています」として、車両を撮影する利用客の姿をぼかした上で画像を掲載。「警笛を鳴らしましたが、撮影者は後退することなく撮影を継続しており大変危険な状態でした」と続けた。

 その上で「今後、公式Xにて同種の警告ポストを行うことがないよう、皆さまのご協力をお願いいたします」と自粛を求めている。投稿は28日午後6時時点で75万回表示され、「危ない」などと多くのコメントが付いている。

 市交通局によると、画像の車両は地下鉄開業当初の車両をベースにした「1000N系」。4年に1度の検査を終え、行き先表示器に「試運転」と表示して試験走行をしていた。

 29日からは新型車両「4000系」が導入されるのに伴い、1000N系は順次引退する予定。試運転と表示された1000N系を撮影できるのは、今回が最後の機会になる可能性もあると考えた「撮り鉄」も来ていたとみられる。

 市交通局は西新駅を含め、試運転の1000N系を撮影していた人を少なくとも10人程度把握。Xに投稿したケースでは、警笛を2回鳴らし、ライトを上向きにして警告しても、撮影者は動かずに撮影を続けていた。身を乗り出して撮影しようとホームドアから伸ばしていた腕は、線路側まで出ていたという。

 市交通局の担当者は「迫力のある写真が撮りたかったのだろうが、こういう行為がなくならないと撮影禁止もあり得る。(電車は)趣味性の高い人たちだけのものではない」と苦言を呈す。新型車両は一般の人が撮影しようとすることもあるとみられ「危険な撮り方はせず、同じことがないようにして」と改めて呼び掛けた。【山口響】

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