自動運転EVバスの実証実験が2日、宮崎県西都市で始まった。24日まで1日6便、市中心部の公道周回ルート約4キロを運行する。利用者の意見を聞いた上で、2027年度の導入を目指す。
西都市の公共交通機関はバスしかない。高齢化に対応できる移動手段を確保しようと、市は宮崎大や地域のバス・タクシー会社などと共同事業体をつくり実証実験の準備を進めてきた。自動運転バスの実証実験は宮崎県内で初めて。
実験に使う車両はフランス製の6人乗り。オペレーターが乗車して手動介入する「レベル2」で運行し、時速約20キロを上限に走る。
2日午前10時に市役所前を出発した初便には、市内外の2組4人が乗車した。オペレーターが路上駐車や前方を横切る人に手動操作で対応しながら、約1時間かけて1周した。
子どもと乗車した市内の沼口あすかさん(40)は「思ったよりも速かった。地域にはお年寄りが多いので病院やスーパーを回るバスがあるといい」と話した。【塩月由香】