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呉清源杯優勝の上野女流立葵杯「新鮮な気持ちで打てた」 一問一答

毎日新聞 2024年12月2日 21時9分

 中国・福建省で行われた「第7回呉清源杯世界女子囲碁選手権」で初優勝した上野愛咲美(あさみ)女流立葵杯(23)が2日帰国し、東京都千代田区の日本棋院で記者会見した。

 上野女流立葵杯は冒頭、「日本出発前は優勝できると思っていなかったので今ここにいるのが不思議な気持ち。でも、優勝できたみたいで、とてもうれしく思います」と笑顔で語った。主な一問一答は以下の通り。【武内亮】

 ――優勝から1日たつが、改めて今の心境は。

 上野女流立葵杯 あまり実感はないですが、(今回日本代表チームの団長を務めた)謝先生(依旻七段)に花束をもらってうれしかったです。

 ――優勝が決まってからどう過ごしたか。

 ◆おなかがすいたので、謝先生らと洋食を食べて、その後、ケーキとアイスを食べました。

 ――決勝三番勝負を振り返って。

 ◆第1局は序盤の戦いになって、前日に謝先生と相談した形がでてきたので、それで流れがつかめた。2局目は相手の強さが光りまくった感じで全然ダメでした。3局目は気楽に打てた部分もあり、いい碁が打てたかな。

 ――3回戦の李赫(りかく)六段、準決勝の於之瑩(おしえい)八段は際どい戦いだったが、この2局についてはどう捉えていたか。

 ◆ヨセ勝負になるとは思ってなく、自分はヨセが苦手なので「あーっ」という感じでした。でも、時間がちょっと残っていたのでなんとか踏ん張れたかなと。

 ――世界戦は2年前の「SENKO CUPワールド碁女流最強戦」に続いて2度目の優勝となるが、前回優勝時とは違う感覚、思いなどはあるか。

 ◆今回は、中国の棋士4人と対局しましたが、特に決勝の相手の唐嘉雯(とうかぶん)六段は初めてだったので、新鮮な気持ちで打てました。

 ――昨年は藤沢里菜女流本因坊が呉清源杯で準優勝し、今年は一力遼本因坊が「応氏杯世界選手権」で優勝した。日本の棋士の世界戦での活躍の理由は何だと考えるか。

 ◆ナショナルチームで世界戦で役立つような練習(時間対策など)をするようになったことと、AI(人工知能)が広がった影響で実力差が縮まっていることがあるのでは。

 ――来年、大会2連覇を目指すことになるが、それ以外に目標はあるか。

 ◆「SENKO CUPワールド碁女流最強戦」(での優勝)が目標で、あとは男女混合の世界戦に出て、楽しく打つことです。

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