福岡空港(福岡市博多区)の国際線ターミナルそばに新たに整備された管制塔が3日、報道陣に公開された。高さは羽田空港の管制塔(115・7メートル)に次いで国内2番目となる90・9メートル(上部レーダードームを除く)で、現在の管制塔(31・4メートル)の約3倍。5日から運用が始まる。
福岡空港では混雑緩和のため2本目の滑走路の整備が進められており、9月に舗装工事が完了し2025年3月末に運用が始まる。新管制塔は滑走路増設に合わせて空港や周辺の視認性確保のため整備された。
最上階の13階にある管制室は航空管制官の増員に対応するため、広さは約150平方メートルと現管制塔の2倍。窓からは空港全体が一望でき、天神や博多などの市中心部や博多湾も見える。塔の上部には、滑走路上の航空機や車両などを監視する「空港面探知レーダー」が設置されている。
国内線ターミナルそばにあり1997年から使われてきた現管制塔は、新管制塔整備に伴い運用を終え、今後の用途は未定という。
国土交通省福岡空港事務所の森島隆広空港長は「新しい管制塔でも引き続き安全を最優先で運航し、利用者や地元の人にも親しみを持ってもらえるよう努めたい」と話した。【長岡健太郎】