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元検事の堀田力さん死去 90歳 ロッキード事件を捜査

毎日新聞 2024年12月4日 11時36分

 戦後最大級の疑獄といわれるロッキード事件の捜査を東京地検特捜部の検事として担当し、検事退官後は福祉活動に精力的に取り組んだ堀田力(ほった・つとむ)さんが11月24日、老衰のため死去した。90歳だった。葬儀は近親者で営んだ。お別れの会を後日開く予定。喪主は妻明子(あきこ)さん。

 京都府出身。京都大を卒業後、1961年に検事任官。76年に東京地検特捜部検事となり、田中角栄元首相の逮捕に至ったロッキード事件を担当した。贈賄工作に関わったとされた米ロッキード社元副会長の嘱託尋問にロサンゼルス連邦地裁で立ち会った。田中元首相らの起訴後は公判も担当し、「カミソリ堀田」の異名を取った。

 法務省人事課長や甲府地検検事正などを歴任し、法務省官房長だった91年に退官した。弁護士登録をするとともに、「さわやか福祉推進センター」(現さわやか福祉財団)を設立し、ボランティア活動の啓発に取り組んだ。介護保険制度の導入に尽力したほか、社会福祉や教育分野で国の審議会委員も務めた。

 著書に「壁を破って進め―私記ロッキード事件」、「第二の人生、勝負の時である。」など。

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