健康食品の「青汁(あおじる)」などで知られる「キューサイ」(福岡市)は、忘年会などで生活リズムを崩しやすいこの時期に無理なくできる新しい健康習慣「〆(しめ)トレ」の提案を始めた。15日まで福岡市中心部の駅で展開している「〆トレ」とは――?
キューサイは11月16~23日にインターネット調査を実施し、全国の20~79歳の603人(福岡県302人、その他の都道府県301人)に忘年会シーズンに健康をどの程度気にするかを聞いた。結果は「とても気になる」(14・3%)、「気になる」(26・2%)、「やや気になる」(27・2%)と計67・7%が健康に何らかの不安を感じていた。課題として「運動不足」や「免疫の低下」、「睡眠不足」――などが挙がったが、対策をとっていたのは25・2%だった。
また、飲み会の後にラーメンなど「〆の食事」をする習慣がある人は33・3%で、うち63・2%は罪悪感を抱いていた。その対処法をたずねると、福岡県では他の都道府県に比べ「普段より歩くようにする」「ジム、ランニングなど運動を行う」などの割合が高かった。
これをヒントにキューサイが提案するのが、飲み会後に駅の階段を使った簡単な運動「〆トレ」だ。駅のエスカレーター横の壁に「食べ過ぎの罪悪感をカット」「お酒を明日に残さない」「未来の自分への無料投資」と〆トレを習慣づけるための極意を記した広告を掲示。エスカレーター横の階段を上るための仕掛けとして、キューサイが健康をテーマに募集した川柳コンテストの作品をクイズ形式のイラスト広告として出した。
階段を上ってその先のコンコースまで行けば、川柳の答えがわかる。他にも「ハシゴする 昔居酒屋 今病院」「ピンときた ヒラメキじゃない コシのほう」などユニークな作品が並んでいる。
キューサイの広報担当者は「当社は、体も健康で心も健やかという『ウェルエイジング』を掲げている。もちろん青汁も飲んでほしいが、今回はウェルエイジングという考え方を広く知ってもらいたかった」と説明した。【下原知広】