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塾帰りの中学生、家族連れで賑わうマックで惨劇 住民ら不安と悲しみ

毎日新聞 2024年12月15日 22時3分

 北九州市小倉南区徳力1の「マクドナルド322徳力店」で14日夜、中学3年の中島咲彩(さあや)さん(15)が刺されて死亡した事件は、市民に衝撃を与えた。多くの人が利用するファストフード店での惨劇に、付近の住民や保護者からは悲しみや不安の声が聞かれた。

 「いきなり刺されるなんて親として何を注意してあげればいいのか。掛ける言葉もない」。娘が同じ中学校に通っているという女性(40)は声を詰まらせ、「娘は女子生徒の弟と同級生で、ショックは大きく落ち着かないようだ。明日は職場に連れて行こうと思う」と話した。

 小倉南区の男子高校生(16)は「亡くなった子の同級生から『元気な子だった』と聞いた」と声を落とし、「お店には塾帰りの中学生が多くて、午後6時過ぎぐらいから結構客が集まる。犯人が早く捕まってほしい」と願った。

 小倉北区の女性会社員(60)は、事件が起きる15分ほど前まで店内で食事をしていたという。「事件が起きたことは後から知った。あともう少しお店にいたら自分が襲われていたかもしれないと思うと怖くなった」と声を震わせた。

 小倉南区の男性会社員(50)は「周辺に住んでいる家族連れや子どもたちは、あのお店を利用する。14日も午後6時半ごろ店の前を通ったが、いつも通りだった。信じられない。本当にかわいそうでいたたまれない」と沈痛な面持ちで語った。

 市教委は被害生徒が通っていた中学校について16日は休校とし、生徒全員に教職員が面談を実施するほか、不安を感じている生徒にはスクールカウンセラーによるカウンセリングをするという。他の小中高校や幼稚園は通常登校・登園とするが、登下校時に保護者の同伴などを求める。【栗栖由喜、山下智恵、成松秋穂】

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