1月7日は「ケンピの日」に――。和菓子製造・販売の西川屋老舗(高知市)は、日本記念日協会に1月7日をケンピの日にするよう申請し、このほど認定された。同社は「高知伝統の焼き菓子・ケンピに興味を持ってもらうきっかけにしたい」と説明している。
同社は江戸時代から続く老舗和菓子店。同社によると、1601年1月7日、土佐藩初代藩主の山内一豊が現在の高知県香南市赤岡の寺に立ち寄った際、西川屋初代才兵衛が、そうめんの製法をヒントに小麦粉から作った細切りの焼き菓子を作って献上したという。堅い干菓子から「堅干(けんぴ)」と名付けられ、土佐藩の御用菓子として納められた。その日が「ケンピの日」と認定された。
大正時代に高知県東部で生産が始まった芋けんぴは、ケンピと形が似ているためにそう呼ばれるようになった別の菓子だ。十三代目を継ぐ予定の同社経営企画部長・池田真浩さん(35)は「芋けんぴは知られているが、そのルーツであるケンピと土佐の菓子文化についても広く知ってもらいたくて記念日を申請した」と話す。ケンピの日の使用を独占する考えはなく、「いろんな人に使ってもらい、芋けんぴの関係者にもイベントなどをしていただけるとうれしい」と活用を呼びかける。
年明け2025年の1月7日は認定から間がないため、同社だけの取り組みになりそうだが、ケンピの無料配布や1月7日がケンピの日に決まった由来を書いたカードを渡すことを計画している。【小林理】