英会話の先生も人工知能(AI)の時代?
対話型AI「チャットGPT」で語学を勉強する人が増え、若い世代では語学教室などの対面レッスンを上回っていることが、民間企業のアンケート調査で判明した。【太田敦子】
調査は言語学習アプリ大手「Duolingo(デュオリンゴ)」が11月上旬、日本語を母国語とする国内の男女4700人(15~59歳)を対象にインターネットで実施した。
タイパ重視 「スキマ」に人気
現在、語学を学習している人にその方法を聞いたところ、「アプリ」が前年に続き最多で58・3%、次いでユーチューブなどの「動画サービス」(37・0%)▽「教本」(35・6%)▽「オンラインレッスン」(15・6%)▽「対面レッスン」(13・8%)――だった。
伸び率が最も大きかったのは2022年に登場した「チャットGPT」(10・9%)で前年の約1・8倍に増え、1割を超えた。20代、30代では対面レッスンとラジオを上回った。
さらに、過去も含めて対話型AIツールを語学学習に活用したことがあるか聞いたところ、10代の27・8%、20代の15・0%が「ある」と答え、次世代の新たな選択肢として浮上している。
デュオリンゴでは「タイパ(タイムパフォーマンス)意識が広がり、自分に合ったすき間時間に手軽にできる学習の需要が高まっている」と分析している。
「推し活」が学習動機にも
言語別にみると、「学習中の人」「これから語学を学んでみたい興味のある人」ともに人気トップは英語だった。
2位は韓国語で、若年層の人気が目立つ。語学を学習中の10代のうち27・9%、20代のうち31・1%が韓国語を学んでいた。また、これから学んでみたい言語については、10代の44・8%、20代の35・3%が韓国語だった。
それぞれの言語を選んだ理由は、英語は「キャリアアップにつなげたい」が最も多かったのに対し、韓国語は「好きなアーティストや芸能人が話す言葉をそのまま理解したいから」がトップ。K-POP人気など韓流ブームを背景に、「推し活」が語学の学習意欲につながっていることを示す結果になった。