「趣味は食べ歩き」という茨城県土浦市下水道課の室町和徳課長(57)が、JR土浦駅周辺の飲食店62店を紹介する「つちうらランチマップ」(両面カラー、A3判)を5000部、自費で製作した。市商工観光課や市立図書館、市内観光施設などで無料配布している。
室町さんは茨城大を卒業後の1989年、市職員となり、都市計画課で中心市街地活性化を担当するなどした。ランチ時間帯に食べ歩きを始めたのは10年ほど前。市庁舎が現在の駅前に移転した際、職員向けの食堂がなくなったことがきっかけだった。以来、SNS(ネット交流サービス)で、お薦めの店やメニューを紹介してきた。
マップの製作は「飲食店を応援し、街を元気にしたいとの思いから」と話す。駅周辺には、地元に愛される老舗や老夫婦が営む個人店も多いが、この間、跡継ぎ問題や経営難で閉店するなどした店も目の当たりにしてきた。
マップは四つ折りにして持ち歩ける。デザインは筑波大芸術専門学群の学生が担当し、和食、洋食、中華、カフェなどがジャンル別に色分けされている。
看板メニューのイラストに加え、「軟骨入りつくねがコリコリおいしい」といったワンポイントメモも添え、ながめているだけでグルメ探訪をしている気分が味わえる。
室町さんは「マップを手にした人たちが、お気に入りのお店と出会えますように」と話している。【鈴木美穂】