千葉県船橋市立船橋高校で17日、体育科の創設40周年記念式典があり、卒業生で東京とパリ・オリンピック男子体操の金メダリスト、橋本大輝選手(23)が体育科の生徒ら約240人を前に講演をした。
同科は急激な都市化が進んだ同市が掲げた「スポーツ健康都市宣言」を受け、1983年に設置された。現在、定員は1学年80人。これまで、体操の日本選手権個人総合で2連覇した谷川翔さんや元プロ野球選手の小笠原孝さんなど野球やサッカー、バスケットボールなどで活躍する多くの卒業生を輩出した。橋本選手は普通科の卒業生。
橋本選手は「夢と目標」と題して話した。「体操がうまくなりたいという覚悟を持って市船に入った」というが、けがなどで思うような成績が残せない時は「自分に何が足りないのか、目標に達するために何が必要か観察することが大切」と語った。生徒からの「高校生の時にやっておいた方がよいことは?」という質問には「失敗をたくさん経験した方がよい。失敗は人生を成功させるためのスパイスです」などと答えた。
体操部の後輩で3年の角皆(つのがい)友晴さん(18)は「身近に憧れがいるので自分も4年後の五輪で金メダルをとれるような存在になりたい」と話した。
式典では、近藤義行校長が「市船体育科は『不易流行』の精神を持って新たなチャレンジをしていくことを誓い、体育スポーツの分野で日本一の学科と言われ続けるよう一層の努力をしていく」とあいさつした。【石塚孝志】