京都市下京区の東本願寺と西本願寺で20日、1年のほこりを払う年末恒例の「すす払い」があった。ともに室町時代に始まったとされる伝統行事。僧侶や門徒らがお堂の畳を竹の棒でたたき、舞い上がったほこりを2メートルの大うちわで屋外にあおぎ出した。
東本願寺では午前9時過ぎ、広さ900畳を超える「御影(ごえい)堂」と、「阿弥陀(あみだ)堂」で、門徒らが横一列に並んで一斉に畳をたたき、バチバチという音を境内に響かせた。高齢化やコロナ禍の影響で参加者が減少したため、大谷中と京都光華中の生徒ら約150人も昨年に続いて参加。門徒らと合わせて計約310人で作業に臨んだ。
西本願寺でも約450人が集まった。午前7時ごろから、国宝の「御影堂」などで作業に取りかかり、迎春の準備を進めた。【大東祐紀】