兵庫県知事選(11月)の選挙期間中、稲村和美・前同県尼崎市長(52)の後援会が開設したX(ツイッター)のアカウントが凍結されたのは、何者かによるうその通報が原因だったとする偽計業務妨害容疑での告訴状について、後援会は20日、兵庫県警が受理したことを明らかにした。県警は凍結の経緯などを捜査し、立件の可否を慎重に検討するとみられる。
後援会は「ともにつくる兵庫みらいの会」。Xでは稲村氏が「外国人参政権を進めている」などの複数のデマも投稿・拡散されており、公職選挙法違反(虚偽事項公表など)容疑の告発状についても受理されたという。
後援会は、知事選で稲村氏の選挙活動を発信するXの公式アカウントを11月5日に開設した。翌6日に投稿や閲覧が突然できなくなり、投開票日前日の同16日未明まで使えなくなった。12日に急きょ、開設した別のアカウントについても運用を始めた約1時間後に凍結され、選挙期間中は使えなかった。
告訴状では、稲村氏の公式アカウントについて、何者かがXのルールに違反していると管理者にうそを通報し、選挙活動を妨害したとしている。デマの投稿で選挙の自由を妨害した疑いもあるとした。
Xのホームページによると、特定の人物を標的にした嫌がらせやヘイト行為を禁じ、違反した場合はアカウントが凍結されることがあるとしている。【中尾卓英】