大分空港(大分県国東市)と大分市中心部を海上ルートで結ぶ水陸両用船「ホーバークラフト」の運航について、事業者の「大分第一ホーバードライブ」は25日、年内を目指していた定期便就航を年明け以降に延期すると発表した。別府湾内での周遊運航は11月末に始めていたが、利便性向上のため、さらに実績を積む必要があると判断した。
大分市内で記者会見を開いた小田典史社長は、年内就航を断念した理由について、運航基準を自社で厳しく設定した結果、気象条件の合わない日が続き、周遊便を予定の半分しか運航できなかった点を強調。「経験を積んで利便性を向上させたい」と述べた。今後、操縦技術を上げたうえで、運航基準を見直すなどの対策を取るという。
同空港を発着するホーバーの定期便は開港当初から運航されていたが、利用客の減少などにより2009年に運休。近年の外国人観光客増加などを受け、県などが復活を計画し、国土交通省九州運輸局が11月、安全確認検査への合格を条件に同社の就航を許可した。【李英浩】