福岡市教育委員会は26日、市立中学の3年生が学校から一人1台配布されるタブレット端末から教員専用のファイルに不正アクセスし、生徒49人分の長期欠席の理由やアレルギー情報などが流出したと発表した。複数の生徒が流出に関わり、このうち1人はタブレット端末の画面を私有のスマートフォンで撮影、拡散していた。
市教委によると、5月の授業で教諭が教材をプロジェクターで投影した際、教員間で生徒の情報を共有するファイルのアクセスコード(6桁)が数十秒間、映し出された。生徒2人がコードをメモし、5~7月に自宅などで不正にファイルを閲覧。うち1人はタブレット端末で画面をスクリーンショットし、学校の友人と共有した。別の生徒はタブレット端末の画面をスマホで撮影し、生徒と家族計12人に流出した。
11月、保護者から市教委に情報提供があり発覚。不正に閲覧した生徒は「他の生徒が知らない情報を見ることに興味があった」と話しているという。各タブレット端末で保存されていたファイルは削除され、外部への流出は確認されていない。【竹林静】