静岡県御殿場市での映画やドラマの撮影が2024年度も順調に推移している。公開中の映画「推しの子」やテレビドラマ「ライオンの隠れ家」など計30作品が11月末までの8カ月間で撮影され、撮影日数は計55日間になる。1年間で撮影作品数41作品、撮影日数79日だった23年度とほぼ同水準だが、製作会社などからの問い合わせは23年度の87件から、24年度は既に188件と倍増以上という。
富士山麓(さんろく)の雄大な景観が御殿場市のロケ地としての最大の魅力だったが、東名高速で東京から早ければ1時間を切る立地から近年はさまざまな場所で撮影が行われているという。同市魅力発信課の竹内尉浩(やすひろ)副主幹は「市役所地下の書庫も古いコンクリート壁が味わい深いとロケに使われた。問い合わせ件数の急増は製作会社間の横のつながりで評判が広まったためでは」と話した。【石川宏】