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東京女子医大の元理事長を背任容疑で逮捕 約1.2億円不正支出か

毎日新聞 2025年1月13日 10時6分

 東京女子医科大(東京都新宿区)の新校舎の建設工事で、不正に1億円超の報酬を支払わせて大学に損害を与えたとして、警視庁捜査2課は13日、同大の元理事長、岩本絹子容疑者(78)=東京都江戸川区=を背任容疑で逮捕した。捜査関係者への取材で判明した。警視庁は不正に支払われた報酬の一部が、岩本容疑者に還流されたとみて調べている。

 捜査関係者によると、岩本容疑者は2018年7月~20年2月、東京女子医大の新校舎2棟の建設工事を巡り、大学から東京都台東区の建設会社社長の男性に計約1億1700万円を不正に支払わせた疑いがある。

 東京女子医大を巡っては、23年3月に卒業生の一部が、理事会の承認を経ずにコンサルタント会社と業務委託契約を結んだり、取引先に多額の資金提供をしたりしたと問題視して、背任容疑で当時大学の理事長だった岩本容疑者を警視庁に刑事告発した。

 24年3月には、警視庁が一般社団法人法違反(特別背任)の疑いで、大学本部や岩本容疑者の自宅など十数カ所を家宅捜索した。

 大学が設置した第三者委員会は、岩本容疑者が14年12月に大学の副理事長に就任した直後から「資金の不正支出や利益相反行為の疑いを生じさせる一連の行為を繰り返していた」と指摘する報告書を公表していた。【遠藤龍】

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