12日午後に大阪府庁本館(大阪市中央区)の地下1階の倉庫で天井などが焼けた火災について、府は13日、非常用照明の近くにあった書類から出火した可能性が高いと明らかにした。非常用照明が点灯したことで、発熱して書類から出火したとみている。
府によると、12日は午前10時から庁内の電気設備の点検のため、府庁本館を全館停電にしていた。停電になると、天井の非常用照明が点灯する仕組みになっている。
地下1階の倉庫では、天井付近まで段ボールが積み上げられていて、非常用照明の付近で焼損が激しかったという。府などは、非常用照明の熱で近くの書類から出火した可能性が高いとみて、詳しい出火原因を調べている。
非常用照明の取扱説明書では、物を置く場合は70センチ以上離すことを求めているという。だが、府庁の管理規則では、こうした定めがなかった。
吉村洋文知事は「倉庫での書類管理できちんと安全が確保されているのか再確認して、再発防止に努めたい」と話した。
この火災によるけが人はなかった。【戸田紗友莉】