ディズニーで走ったら強制的に退園? X(ツイッター)で14日、「強制退園」の4文字がトレンドに入った。
注目されたのは、東京ディズニーランド(TDL)と東京ディズニーシー(TDS)の二つのテーマパークからなる、千葉県浦安市の東京ディズニーリゾート(TDR)。しかし、取材すると実情は少し異なっていた。【デジタル報道グループ】
SNS(ネット交流サービス)で拡散された投稿には「キャストよりスピールあり、今日走った方は強制退園していただきますとのことです」とあった。
スピールとは、二つのテーマパークで働くキャスト(従業員)による、ゲスト(来園者)に向けてのアナウンスを指す。
TDRでは、開園と同時に目的のアトラクションに並んだり、パレードの場所取りをしたりするために走る客が散見され、ファンの間で「開園ダッシュは危ない」と問題視されていた。両園の公式ウェブサイトにも「お断りしている行為」として「パーク内で走る等の危険行為」が記載されている。
このため、SNSには「いよいよ厳しい対策が始まった」と歓迎する投稿があり、「それくらいしていい」「良いこと」と共感する声も上がった。
ところが、TDRを運営するオリエンタルランドに確認すると、14日から特別な対策が始まったわけではないという。
「ご自身の安全と周囲のゲストの安全のために、走り込みはご遠慮ください。悪質な走り込みがあった場合は、ご退園いただく場合がございます」というアナウンスは、混雑に関係なく、従来実施しているものだという。
ただし、この日はTDLで映画「シュガー・ラッシュ」に登場するキャラクター、ヴァネロペがコンセプトのパレードを一足先に観覧できるショープレビューがあった。
開園を待つゲストが普段以上の熱気を帯びていたことは考えられるといい、広報担当者は「(キャストが)いつもより念入りにお伝えした可能性はある。すべての方に安全に楽しく過ごしてほしいので、マナーやモラルに配慮し、危険な走り込みはしないでほしい」と改めて注意喚起していた。