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福井・中3殺害再審 検察側は有罪主張へ 新たな証拠は請求なし

毎日新聞 2025年1月16日 12時41分

 福井市で39年前、中学3年の女子生徒(当時15歳)が殺害された事件を巡り、殺人罪で服役した前川彰司さん(59)のやり直しの裁判(再審)に向けた非公開協議が16日開かれ、検察側は公判で有罪を主張する方針を示した。新たな証拠は請求しないとしている。協議後に記者会見した弁護側が明らかにした。

 前川さんは1審・福井地裁(1990年)で無罪となったが、2審・名古屋高裁金沢支部(95年)で懲役7年の逆転有罪となり、最高裁で確定。この高裁支部での裁判がやり直される。

 この事件は86年3月19日、福井市の市営住宅で女子生徒が刃物で刺されるなどして殺害された。前川さんは約1年後に殺人容疑で逮捕されたが、一貫して無実を主張していた。

 第2次再審請求で昨年10月、高裁金沢支部は前川さんを有罪とする根拠となった関係者証言の信用性を否定し、再審開始を認める決定を出した。検察側が決定に異議を申し立てなかったことから再審開始が確定した。【萱原健一、阿部弘賢】

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