終わりの見えない物価高に加え、年間でも最も暖房の利用時間が長いとされる1月の電気代で、懐が寒い思いをしていないだろうか。
そんなときにまずチェックしてほしいのがエアコンだ。もしかして電気代がかさむ使い方をしていませんか--。
エアコンのメーカーは、小まめにフィルターを掃除するよう呼びかける。
1年間、フィルターを掃除しない場合、暖房使用時の電気代が約8000円余計にかかるとの試算があるためだ。
だが、パナソニックが昨年12月に実施したアンケート調査で、最後にエアコンのフィルターを掃除した時期を聞いたところ、「3カ月以上前」との回答が40%で最多で、「掃除したことがない」も19%に上った。
アンケートは昨年12月4~11日、エアコンを所有する20~60代の男女を対象にインターネット上で実施され、537人が回答した。
エアコンのフィルターが目詰まりすると、空気の吸い込み効率が低下し、冷暖房の性能が落ちる。だが、設定温度に近づけようと稼働するため消費電力は大きくなる。
担当者は「2週間に1回」のフィルター掃除を推奨している。
パナソニックが自社製品で試算したところ、エアコン1台のフィルター清掃を1年間しない場合、暖房使用時の消費電力量は、2週間に1回清掃する場合に比べて約25%多くなった。電気代に換算すると、8000円程度高くなった。
夏場の冷房時も風量や冷え方が弱くなるため、年間を通じると電気代が1万円以上余計にかかる場合があるという。
設定温度をひかえめにすることも、節電につながる。環境省によると暖房の設定温度を1度低くすると、消費電力を約10%減らせるという。
フィルター清掃や設定温度の抑制はエアコンにかかる負荷を減らすため、エアコンの「寿命」を長くするためにも有効という。
パナソニックのエアコン「エオリア」使用者のデータによると、1月は1年で最も暖房利用の時間が長い時期になっている。【岡田英】