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受験生を守れ 盗撮・痴漢防止ミラー設置 警察・企業・大学が連携

毎日新聞 2025年1月17日 18時0分

 京都府警は春までの受験シーズンに、試験会場に向かう学生への痴漢・盗撮を防ぐため、鉄道事業者5社や大学などと連携し、対策を強化する。16日には、関係各機関が集まり、京都駅「コトチカ広場」(京都市下京区)で痴漢・盗撮対策強化のスタート式があった。

 対策の一環で、府警は盗撮防止ミラー(A3サイズ、アクリル製)計18枚を準備した。より広い角度が見えるように加工されており、エスカレーターや階段で振り返らずに背後を確認することができる。発覚しないだろうと安易に考えている人の犯行へのモチベーションを下げる効果もあるという。

 洛和会ヘルスケアシステム(山科区)や府内の防犯協会が寄贈したミラーは、JR西日本、京阪電気鉄道、阪急電鉄、近畿日本鉄道、京都市交通局がそれぞれ府内で駅の上りエスカレーターなどに設置する。

 ミラーの横に掲示されるポスターとYouTubeなどで配信される啓発動画は、京都光華女子大の学生らが作成した。動画を作った同大3年生の井野音花さん(21)は「痴漢は職場のストレスなどがトリガーになることもあり、いつ自分が加害者になるかわからない。周りに見られていることを伝えたい」と話した。

 下京署の岡本茂署長は「SNSには共通テストの日は痴漢チャンスデーと投稿している人もいる。府民に不安を与えることがないように撲滅に努めたい」と意気込んでいる。【水谷怜央那】

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