鹿児島県三島村の硫黄島で19日昼に山火事が発生し、30時間以上が経過した20日午後6時時点でも延焼が続いている。県から災害派遣要請を受けた自衛隊のヘリが日没まで消火活動にあたった。村によると、島内の人口は69世帯125人（1月1日時点）。集落までは距離があり、けが人は確認されていない。
村や県警鹿児島中央署によると、19日午前11時50分ごろ、駐在する警察官が島の南西部で、岬に通じる橋の改修工事現場の下方の山から煙が出ているのを発見した。硫黄島港に面した島の集落中心部からは約500メートル離れた場所で、19日は宮崎県の防災ヘリが消火に当たったが、同日夕までに収まらず夜間も燃え広がった。鹿児島県の防災ヘリは現在、点検中で出動していない。同署などが被害確認や原因調査を進めている。【中村敦茂】