警察庁の露木康浩長官(61)と警視庁の緒方禎己総監(61)が退職し、後任の第31代警察庁長官に楠芳伸次長(58)、第100代警視総監に迫田裕治警備局長(56)がそれぞれ就任する人事が21日の閣議で承認された。発令は長官が27日付、警視総監が28日付。
楠氏は交通や生活安全部門など幅広い業務に携わり、菅義偉元首相の官房長官秘書官も務めた。迫田氏は公安・外事部門の重要ポストを歴任してきた。
露木氏は2022年8月に警察庁長官に就任し、安倍晋三元首相が銃撃された事件後の要人警護の見直しや、「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」の取り締まりに力を入れた。緒方氏は24年1月に警視総監に就任し、衆院東京15区補欠選挙での選挙妨害事件などの捜査を指揮した。【山崎征克】
楠芳伸氏(くすのき・よしのぶ)
京大法卒。89年警察庁入庁。千葉県警本部長、警察庁交通局長、官房長などを経て24年1月から次長。広島県出身。
迫田裕治氏(さこだ・ゆうじ)
東大法卒。91年警察庁入庁。警視庁公安部長、警察庁外事情報部長、警備運用部長などを経て23年6月から警備局長。大阪府出身。