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資生堂の模造化粧品をネット販売した疑い 男性2人を逮捕

毎日新聞 2025年1月22日 12時38分

 資生堂の模造化粧品をインターネットで販売したとして、大阪府警は22日、会社代表の男性ら2人を医薬品医療機器法違反(模造品の販売)と商標法違反(侵害行為)の疑いで逮捕した。模造品は中国から客に発送されており、府警は違法な販売が組織的に行われていたとみて調べる。

 2人はネット販売会社代表の杉本吉康(29)=大阪市浪速区=と無職の柳沢駿容疑者(31)=堺市南区=の両容疑者。

 逮捕容疑は氏名不詳の人物と共謀して2024年5~6月、資生堂の化粧下地「ヴォワールコレクチュールn」の模造品を通販サイトで女性2人に販売したとしている。いずれも「偽物を販売した認識はない」などと容疑を否認しているという。

 正規の化粧下地は資生堂が展開する高級化粧品ブランド「クレ・ド・ポー ボーテ」の一商品で、容疑者らは通常の販売価格(7700円)より1割ほど安い約6900円で模造品を販売。パッケージが酷似しているが、成分が異なっていた。健康被害は確認されていないという。

 府警生活環境課によると、容疑者らは知人などに依頼して通販サイトでの販売に必要なアカウントを作成。このアカウントで模造品を出品し、商品は中国から客に直接届けられていたという。府警は流通経路などの解明を目指す。

 模造化粧品を巡る相談は消費者庁に相次いでおり、肌が赤くなったなどのトラブルも報告されている。担当者は「模造品は包装なども精巧で正規品との見分けが難しい。メーカーの公式サイトなどを通じ、安全性が担保されたものを購入してほしい」と指摘。資生堂もホームページで、一部の自社製品の模造品が出回っていると注意喚起している。【小坂春乃】

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