将棋の棋士編入試験に挑戦していた女流棋士、西山朋佳白玲（29）は22日、大阪府高槻市の関西将棋会館で柵木（ませぎ）幹太四段（26）との第5局に敗れ、女性初の将棋のプロ棋士誕生はならなかった。終局後、柵木四段は「逆転負けしそうだなと思ったところもあり、とても力は感じました」と激戦を振り返った。終局後の報道陣との主なやり取りは以下の通り。
負けでもおかしくない局面も
――将棋ファンが注視した大一番を振り返って。
柵木四段 序盤は予定通りというか、先手番だったので急戦を見せながら、本譜みたいな感じだったら持久戦にという感じで、想定通り組めました。そこから中盤最初の方は結構リードを広げたかなという感触はあったんですけども、ただそこからちょっとよくないところが出て、終盤は負けてもおかしくないかなと思った局面もあってという感じで、最後まで全然よく分かっていなかったです。
――プレッシャーはあったか。
◆プレッシャーがかかる対局かなとは思ったんですけど、今日対局がいざ始まってみると、結構いつも通り指せたかな。今日に限れば、朝も寝られたし、普段通り指せたかなとは思います。
追い込まれる感覚 変わらず
――西山白玲の力をどう感じたか。
◆やっぱり中終盤の、こちらの形勢がよくても追い込まれていく感覚は、昔指した時にも感じていたもので、結構何回も逆転負けをしたことはあったので、今日も逆転負けしそうだなと思ったところもありまして、とても力は感じました。
――三段時代に5局戦って全て勝っているが、相性がいいと感じるか。
◆今日指すに当たって、棋譜が残っていたのは4局で4局全部並べたんですけど、基本的に終盤の泥仕合みたいな感じになっていて、たまたま運がよくこちらが勝った将棋ばかりでした。結果はたまたま偏ってしまいましたけども、相性がいいとは全く感じてなかったので、今日はそういう思いはなく、という感じですかね。三段以前も結構たくさん指してその時に負かされていたので、そういうのもあって、そういうのはなかったです。