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37人分の薬剤情報を同意なしで提供 マイナ保険証、アプリ不具合で

毎日新聞 2025年1月22日 20時25分

 厚生労働省などは22日、マイナ保険証での受診時に患者の同意がないにもかかわらず、訪問診療を受けた患者のうち最大で37人分の薬剤情報を医療機関側が閲覧できる状態になっていたと発表した。アプリの不具合が要因で、既に改修されているという。

 マイナ保険証での受診時に、患者は過去の診療情報や薬剤情報を医療機関に提供するかを端末などの画面上で選べる。医療機関では常設のカードリーダーで対応するが、訪問診療などではスマートフォンなどで同意確認などを行う。

 厚労省などによると、スマートフォンに搭載されたアプリのプログラムミスにより、薬剤情報などの提供に「同意しない」と選択しても、「同意する」に変換される不具合が発生。昨年10月16日~今年1月15日に、同意していない患者37人分の薬剤情報(調剤された医薬品や薬局名など)を医療機関が閲覧できる状態になっていた。実際に医療機関側が閲覧したかどうかは確認できていないという。

 昨年12月に訪問看護ステーションから「同意内容が適切に反映されていない」と連絡があり発覚。今月20日までにアプリのプログラムは修正されたという。社会保険診療報酬支払基金の小沢時男理事長特任補佐は22日に開いた記者会見で「多数の方にご心配とご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げる」と謝罪した。【松本光樹】

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