長野市のJR長野駅前で3人が殺傷された事件で、死亡した丸山浩由さん(49)=長野市丹波島3=は会社勤務の傍ら、地元の少年サッカーチームでコーチをし、地域活動にも率先して参加していた。
小学生の頃に4年間、チームで指導を受けた高校1年の男子生徒(16)は「気さくで明るいコーチだった」と振り返った。練習の合間には「何事も楽しんで」と、丸山さんから勉強や仲間との接し方も教わったという。「サッカーも、サッカー以外のことも、教えてくれたことを忘れたくない。ずっと見ていてほしい」と言葉を絞り出した。
自宅近くの住民によると、丸山さんは4人家族で、息子を連れてサッカーの練習に出かけたり、地域の草むしりなどに率先して取り組んだりする姿をよく見かけたという。60代の女性は「一緒に活動した時のお礼を言いたかったのに……」と声を震わせた。【田中綾乃、木原真希】