藤井聡太王将(22)に永瀬拓矢九段(32)が挑戦し、京都市の伏見稲荷大社で25日から指されたALSOK杯第74期王将戦七番勝負(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)の第2局は26日、藤井王将が勝利し、開幕戦に続いて連勝した。敗れた永瀬九段は終局後、「2四歩(55手目)と見えていない手を指されて均衡が取れなくなった」と振り返った。報道陣との主なやり取りは以下の通り。
2時間超の長考、困っていた
――後手番で横歩取りになった。
◆誘導ですね。
――序盤の手応えは。
◆難しいのかなという気がしました。
――2時間32分の大長考で1四歩(42手目)。長考中はどう考えていたか。
◆攻める手が全部余されそうな気がしました。4四歩も5四歩も。ただ、手番を渡した時に(藤井王将が)具体的に何を指すか分からない気がしたので、本譜の1四歩を指したんですけど、困っているところがあったのかなと思います。
――1日目終了時点では形勢はどうだったか。
◆封じ手が直接手じゃないのであれば結構難しいのかなという感じはしましたが、ちょっと選択肢が多すぎて絞れないので、どう指されるか分からなかったですし、どれも有力なのかなと思いました。
――封じ手の5六角(43手目)は予想していたか。
◆本線ではなかったんですけど、有力な候補手なのかなと思いました。絞れてはいなかったので、指された手に対応するしかないのかなと思っていました。
2四歩見えてなかった
――中盤戦はどういう方針で指し進めたか。
◆難しいかと思ったんですけど、直線的に指すと負けの変化が結構多いような気がしてしまいました。2四歩(55手目)と打たれる手が見えていなかったので、同歩、同飛とされてちょっとこちらの組み立てが難しいのかなと思いました。その局面が難しければ、もっとバランスを取りたかったですけど、局面が複雑になっていてどの手なら難しい勝負になるか判断がつかなかったです。
――第3局に向けて。
◆先後が(先手と)決まっているので、3局目も準備して頑張りたいと思います。