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「金に不幸招く菌、除菌を…」とだまし170万円窃盗か 容疑者逮捕

毎日新聞 2025年1月30日 8時26分

 金銭に「不幸を招く菌が付着している」などとうそをついてキャッシュカードをだまし取り、現金約170万円を盗んだとして、群馬県警捜査2課などは29日、伊勢崎市連取町の自称カウンセリング業、田代昌幸容疑者(40)を詐欺と窃盗の疑いで逮捕した。同課は被害額が数億円に上るとみて捜査しており、共犯者の有無や余罪を調べている。

 逮捕容疑は2024年5月、県内の20代女性に「保有している金銭に不幸を招く菌が付着しているので除菌しなければならない。現金が必要なときは返す」などとうそをついて吉岡町内でキャッシュカード1枚をだまし取り、知人男性に指示して高崎市内などの現金自動受払機(ATM)で4回にわたって計169万円を引き出し、盗んだとしている。

 田代容疑者は「キャッシュカードをだまし取ったり、現金を盗んだりしたつもりはない」と容疑を否認している。

 同課によると、田代容疑者はトランプを使った占いで将来を予言する能力があると見せかけ、「金銭に菌がついていて除菌しないと身内が病気になる」などと伝える手口で、金銭をだまし取っていた可能性がある。

 県警は昨年12月、田代容疑者を別件で逮捕した際に「10年以上前から複数人に特殊能力があると信用させ、金を受け取って生活費や遊興費にしていた」と供述したことから捜査を開始。口座取引の精査や関係者の聴取により、事件を特定したという。【加藤栄】

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