宮崎県は、県内の観光地をインターネットの仮想空間「メタバース」に再現した「バーチャルみやざき」を開設した。アバター(自分の分身)を使って空間内を散策したり、他のユーザーと交流したりして楽しめる。メタバースを活用したPRで認知度向上や観光誘客増加を目指す。
バーチャルみやざきでは、雄大な自然の高千穂峡(同県高千穂町)、海に面した美しい鵜戸神宮(同県日南市)、1932年建築の本館など県庁(宮崎市)の三つのエリアを再現した。
アバターは自由に歩き回り、鵜戸神宮では運玉投げを、高千穂峡ではボートこぎをゲームで体験できる。また、県内の観光情報や宿泊予約、県産品の購入やふるさと納税へのリンクもある。仮想空間構築など事業費は1760万円。今後、仮想空間でのイベント開催や再現エリアの追加も予定している。
バーチャルみやざきへは、メタバースプラットフォーム「cluster」(クラスター)から。無料だが、アプリをダウンロードする必要がある。
河野俊嗣知事は定例記者会見で「特に若い世代にアピールする手段として考えており、今までにない発信の仕方であり期待している」と述べた。【下薗和仁】