スポーツジャーナリトの増田明美さん=千葉県いすみ市出身=が、「自分という人生の長距離ランナー~苦難を乗り越え再起の道へ」と題して千葉市内で講演した。
講演は同市スポーツ協会主催で、市と市教委が後援。会場の市民会館小ホールは聴衆で満杯となった。
増田さんは講演で、出身のいすみ市立中根小学校で今も時折走っていることを明かし、同岬中学校時代に初めて千葉市内のゴムのグラウンドで走り、千葉県記録を出したことを「忘れられない思い出」と振り返った。
また、1984年のロサンゼルスオリンピック出場直前に自信を失い、所属会社の壮行会を無断欠席してしまったことを回顧。五輪本番のレースで途中棄権し帰国後に心ない言葉をかけられ、寮に3カ月閉じこもったという。
そうした中、「マラソンも長いが、人生はもっと長い。元気出して頑張って」と励ます手紙を受け取り、「隣を走る人が元気がないときは、自分が元気付けないといけない」と思うようになったと話した。
また、マラソン中継の解説やテレビドラマでのナレーターなど近年の多彩な活動について「チャレンジしていれば、成長できる。チャレンジして恥をかいたって構わない」と語った。講演は終始ユーモアに満ち、最後は都はるみさんの歌の一節で終えるなど、会場を沸かせた。【伊藤一郎】