石川県は3日、1月1日現在の人口統計を発表した。2024年元日の能登半島地震やこの年の9月に発生した能登豪雨で大きな被害が出た奥能登地域(輪島市、珠洲(すず)市、穴水町、能登町)の人口は計5万535人で、この1年間で1割近い4678人減少した。減少数は前年の同じ時期の倍以上で、特に豪雨後は減少傾向が強くなっていた。
今年の元日現在の人口と前年比は、輪島市1万9711人(2192人減)、珠洲市1万523人(1198人減)、能登町1万3427人(850人減)、穴水町6874人(438人減)。輪島市は人口が2万人を割り込み、珠洲市も1万人割れが迫る。
奥能登地域では地震前から、少子高齢化により人口が減り続けていた。22年元日時点の1年間での減少数は1671人、23年は1888人、24年は1947人だったが、いずれの年も2000人を下回っていた。
能登豪雨でも被災した輪島と珠洲、能登の3市町では、24年10月以後の転出者数の多さが目立つ。珠洲市では12月に81人が、能登町では11月に62人が転出していて、ともにこの年の5月以降最多だった。【深尾昭寛】