8本の国道の起点と終点が集まる、全国的にも珍しい本町交差点(新潟市中央区)をまちづくりに生かそうと活動する市民グループが3日、新潟市の中原八一市長を訪問し、交差点にモニュメントを設置することなどを求める要望書を提出した。【神崎修一】
要望書を提出したのは、地元の商店街や大学などでつくる「国道8連おむすびプロジェクト推進協議会」。逆三角形の国道標識が「おにぎり」に例えられることにちなんで命名された。
本町交差点は、本町通りと柾谷小路が交差する市の中心部に位置する。青森市までの国道7号や京都市までの8号、東京都中央区からの17号など、8本の国道の起点や終点が集まる。これは高知市の県庁前交差点と並んで全国トップの多さだ。
交差点脇には8国道の起終点を示す標識「道路元標」が設置されているものの、市民の知名度は決して高くない。このため市民グループは、日本一の交差点をアピールしようと2023年から活動を開始。メンバーが国道を生かした活性化策を考えたり、のぼりを作成したりするなどしてPRを続けてきた。
この日は本町六商店街振興組合の坂内由和理事長らが市役所を訪れ、「まちが元気になる、楽しい話題作りを推進してほしい」として、モニュメントの設置を要望した。新潟国際情報大(新潟市西区)経営情報学部の佐藤直哉さん(3年)や小嶋未楠さん(3年)ら学生メンバーは、「国道テーマパーク」の設置や国道標識をモチーフにした和菓子の開発などユニークな活性化策を市長に提言した。
中原市長は「非常に興味深い提言で感動した。提言が実現すれば注目が集まり、日本一の場所になると思う」と喜んだ。モニュメント設置については「市としても関係機関と協議して検討を進めたい」と前向きに検討する考えを示した。