藤井聡太王将(22)に永瀬拓矢九段(32)が挑戦し、藤井王将の連勝で迎えたALSOK杯第74期王将戦七番勝負(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催、ALSOK特別協賛、囲碁・将棋チャンネル、立飛ホールディングス、森永製菓、名古屋鉄道協賛、東京都立川市、立川市教育委員会、立川商工会議所後援)の第3局が5日、立川市のオーベルジュときとで始まり、午後6時4分に藤井王将が78手目を封じて1日目の対局を終えた。持ち時間各8時間のうち消費時間は永瀬九段3時間36分、藤井王将3時間43分。6日午前9時に対局を再開する。
永瀬九段は第1局は相掛かりを選んだが、再びの先手番となった本局は角換わりに進め、藤井王将は6二玉(36手目)と右玉に構えた。藤井王将が8六歩~8五歩と「継ぎ歩攻め」を決行し、永瀬九段が受けに回る展開となった。時間を使わずに指し進める藤井王将とは対照的に、永瀬九段は58分、45分とまとまった時間を使う。
午前中に30分しか使っていなかった藤井王将も、昼食休憩明けの8七歩(65手目)を見てようやく手が止まる。藤井王将が4四馬(68手目)と引くと永瀬九段が攻めるターンに変わり、3~4筋で細かい応酬が続いた。
解説の中村太地八段は「藤井王将の馬を巡る攻防が続いています。藤井王将が馬を急所に活用できるか、永瀬九段が馬を消したり抑え込んだりできるかの勝負どころを迎えています。藤井王将の飛車の位置が悪い今が永瀬九段の攻めるチャンスです」と解説した。【丸山進】
第1日指し手
[先]永瀬
[後]藤井
<1>六歩 (2)8四歩
<3>2五歩 (4)8五歩
<5>7六歩 (6)3二金
<7>7七角 (8)3四歩
<>98八銀 (10)7七角成
<11>同 銀 (12)2二銀
<13>4八銀 (14)3三銀
<15>4六歩 (16)6二銀1
<17>7八金 (18)1四歩1
<19>1六歩 (20)7四歩2
<21>4七銀 (22)7三桂1
<23>6八玉 (24)6四歩
<25>3六歩 (26)6三銀
<27>3七桂 (28)6二金
<29>9六歩 (30)9四歩
<31>4八金 (32)8一飛
<33>6六歩2 (34)5二金2
<35>5八金21 (36)6二玉2
<37>6九玉1 (38)5四歩7
<39>7九玉1 (40)4四歩2
<41>5六銀1 (42)4二銀1
<43>8八玉1 (44)4三銀3
<45>2四歩1 (46)同 歩
<47>同 飛 (48)3五歩1
<49>4五歩2 (50)2三歩1
<51>2六飛 (52)4五歩1
<53>3五歩 (54)8六歩1
<55>同 歩58 (56)8五歩1
<57>同 歩7 (58)同 桂
<59>8六銀7 (60)4九角1
<61>8二歩45 (62)同 飛2
<63>4八金 (64)7六角成1
<65>8七歩 (66)6六馬95
<67>7七歩 (68)4四馬1
<69>3六飛46 (70)4六歩37
<71>4五銀23 (72)5三馬9
<73>4四歩 (74)同 銀2
<75>同 銀 (76)同 馬
<77>3四歩 (78)封じ手48