水戸市の名産品、納豆に対し市民が2024年に支出した額は、1世帯当たり6627円で、全国52の都道府県庁所在地と政令市の中で5位だった。16年以来8年ぶりの首位奪還を目指したが、前年の3位からさらに後退した。
7日発表された総務省家計調査によると、1位は2年ぶりに1位に返り咲いた福島市で7830円。2位は秋田市(7199円)、3位は青森市(6984円)、4位は盛岡市(6769円)で、水戸市が続いた。全国的に支出額が増える中、水戸市も前年より177円増加した。
月別の順位をみると、4~6月に9位と低迷。市条例で定めた「納豆の日」(7月10日)の7月と8月に一つずつ順位を上げ、12月に追い上げを図った。 市は24年、市ホームページ内に納豆に関する情報を集約した「納豆のまち・みと」を開設。納豆の日に合わせた県内外でのイベントや、学校給食への納豆提供などを実施した。
結果を受けて高橋靖市長らがコメントを発表した。高橋市長は「1位奪還はかなわなかったが、取り組みを通じ、納豆のまち・水戸の認知度向上につながった」と一定の評価。県納豆商工業協同組合の高野友晴・水戸支部長は「非常に残念。年間を通じて支出額が伸びず、後半の巻き返しも弱かった」と指摘した。【鈴木敬子】