鈴木馨祐法相は7日の閣議後記者会見で、確定した刑事裁判をやり直す再審制度の見直しについて、法制審議会(法相の諮問機関)に諮問すると表明した。「充実した審議が行われるようにスピード感を持って取り組みたい」と述べ、準備が整い次第、速やかに諮る考えを示した。
法制審では、再審請求審での証拠開示のあり方▽審理の進め方▽再審開始決定に対する検察側の不服申し立ての是非――といった幅広い観点から議論がなされることが予想される。
鈴木法相は会見で、再審制度の見直しは刑事裁判の実務に大きな影響を及ぼしうるとし、「さまざまな立場の専門家に、実情を踏まえながら、制度の実効性の観点も含めて議論いただく必要がある」と指摘した。
再審を巡っては、超党派の国会議員連盟が今国会で議員立法による改正を目指す方針を明らかにしている。【三上健太郎】