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各地で大雪、交通網にも影響 1人死亡、26人重軽傷 9日も警戒を

毎日新聞 2025年2月8日 19時14分

 強い冬型の気圧配置によって8日、北日本から西日本の日本海側を中心に各地で大雪となった。車が道路で立ち往生したり新幹線が運転を見合わせたりして交通機関に影響が出た。大雪は9日も続くとみられ、気象庁は暴風雪などに警戒するよう呼びかけている。

 総務省消防庁によると、4日からの大雪により、8日午前10時現在、北海道、新潟、富山、福井など8道県で1人が死亡、26人が重軽傷を負っている。

 気象庁によると、8日午後4時時点の積雪は、青森市388センチ、新潟県魚沼市320センチ、福井県大野市245センチ――など広い範囲で大雪となった。新潟県阿賀町では8日午前4時に194センチと統計開始以降最大の積雪を記録。8日午後4時時点の12時間降雪量の最大値では新潟市中央区が50センチ、新潟県佐渡市が38センチでいずれも統計開始以降で最大となった。名古屋市や広島市でも降雪があった。

 9日午後6時までに予想される24時間降雪量は多い所で東北70センチ▽関東甲信、北陸(新潟含む)60センチ▽東海、近畿50センチ▽中国40センチ。

 JR東日本によると、山形新幹線は福島―新庄間で終日運休し、9日も正午ごろまで運転を見合わせる見込み。東北新幹線は東京―仙台間で、上越新幹線は東京―新潟間で一部列車が運休した。JR東海によると、東海道新幹線は一部区間で速度を落として運転し、30分以上の遅れが生じた。

 山口県山陽小野田市の国道2号では8日未明、大雪のため乗用車やトラックなど少なくとも数十台が5キロにわたって立ち往生した。約8時間後の午前9時ごろに解消した。山口河川国道事務所によると、ノーマルタイヤの大型トラックが坂を上れず、タイヤが雪にはまって動けなくなる「スタック」が起き、後続車も進めなくなった。

 7日午後11時40分ごろには山口県岩国市の国道2号で、県警本部自動車警ら隊巡査長の山口直人さん(29)が乗用車を停車させて運転手と話をしていたところ、後方から雪でスリップしたとみられる大型トラックが突っ込み、山口さんと乗用車に衝突した。山口さんは病院に搬送されたが、約2時間後に死亡が確認された。死因は出血性ショック。トラックを運転していた福岡県須恵町の男性(26)も頭に軽傷を負った。

 県警岩国署によると、山口さんは雪による事故が起きたため現場で対応していた。道路は路面が凍結し、アイスバーン状態だった。山口さんは全日本社会人レスリング選手権グレコローマンスタイル130キロ級で3連覇していた。

 京都市西京区の京都縦貫自動車道下り線では8日午前9時半ごろ、トラック2台と軽自動車1台の計3台が絡む事故があり、30代の男性が腰などを強く打って救急搬送された。当時は路面に雪が積もっており、京都府警は相次いでスリップしたとみて調べている。【畠山嵩、大野友嘉子、山本泰久、矢倉健次】

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