岩手の冬の風物詩「岩洞湖のワカサギ釣り」(盛岡市藪川)は8日、解禁後、今季初の週末を迎えた。湖面には朝早くから多くの愛好家がカラフルなテントをはって、釣りを楽しんでいた。
ワカサギ釣りは湖面の氷に直径15センチの穴を開けて、湖に潜むワカサギを狙う。釣り人が数十メートルほど下まで糸を垂らすと、一度に数匹釣れることも。早朝、花巻市から来た50代の男性会社員は昼ごろまでに60匹ほどをつり上げていた。「氷上の解禁日が史上一番遅い6日まで延びたので、来るのを心待ちにしていた。釣果は今ひとつだが、やっぱり楽しい。天ぷらにして食べたい」と笑顔で話した。
この日の藪川は、最低気温は氷点下21・2度を記録し、朝から快晴と絶好のワカサギ釣り日和となった。岩洞湖漁業協同組合によると、1800ほどの遊漁券が売れ、最盛期並みだという。同組合の佐々木逸人監視長は「寒さが続けば、3月上旬までは楽しめるはず。解禁が遅れた分を取り戻せれば」と今後の冷え込みとにぎわいに期待していた。【佐藤岳幸】