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岸田前首相襲撃で懲役15年求刑 弁護側は傷害罪主張 和歌山地裁

毎日新聞 2025年2月10日 11時39分

 和歌山市で2年前、岸田文雄前首相のそばにパイプ爆弾を投げつけたとして、殺人未遂など五つの罪に問われている木村隆二被告(25)に対し、検察側は10日に和歌山地裁であった論告求刑公判で、懲役15年を求刑した。被告と弁護側はこれまで「殺意はなかった」として傷害罪にとどまると主張している。

 起訴状によると、木村被告は2023年4月15日、和歌山市の雑賀崎(さいかざき)漁港で、衆院和歌山1区補選の応援演説に訪れた岸田氏らに向けて爆弾を投げつけて演説会を妨害。聴衆男性と警察官の2人に軽傷を負わせたとされている。

 これまでの公判で、被告は選挙制度に不満を持って起こした民事裁判が注目されなかったとし、「世間の関心を集めるためにやった」と説明。この裁判の1審で敗訴した直後の22年12月ごろから事件を計画したとし、自宅近くの山林で爆弾を爆発させる実験をしていたことを明らかにした。

 ただ、爆弾を製造したり使用したりしたとする爆発物取締罰則違反については「人に危害を加えるつもりはなかった」と起訴内容を否認している。【藤木俊治】

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