江戸時代から伝わる民俗行事「加勢鳥(かせどり)」が11日、山形県上山市で行われた。「ケンダイ」と呼ばれる頭部がとがったユニークなわらみのをかぶり加勢鳥にふんした一行が、「カッカッカー」と歌いながら跳ね歩いた。
五穀豊穣(ほうじょう)や商売繁盛、防火を願う行事で明治時代に途絶えたが、1959年に地元の有志によって復活。86年に「加勢鳥保存会」が結成された。
この日は県内外から参加した34人が加勢鳥となり、上山城を出発して市内を練り歩いた。見物客は加勢鳥に祝いの水を掛けたり、縁起物とされる抜け落ちたわらを拾ったりしながら行事を楽しんでいた。【竹内幹】