福島県は12日、相次いだ雪崩によって県道が塞がって孤立している野地温泉(福島市土湯温泉町)の宿泊客や従業員らについて、ヘリコプターで移送を始めた。取り残された62人のうち、希望した40人を県警ヘリポートまで運ぶ予定。
雪崩は10日午前4時ごろに発生し、県道が約5・6キロにわたって通行止めとなり、約160人が一時孤立した。県が除雪を済ませ、避難を開始したものの、1時間後に再び雪崩が起きて通行止めとなっていた。
福島県のヘリが定期検査や整備中のため、12日の移送は応援協定に基づいて群馬、栃木両県のヘリが出動した。
11日に実施された専門家の現地調査によると、雪崩は「表層雪崩」で規模は比較的大きく、発生源や斜面の状況を確認することが必要とされていた。ただ、吹雪のため、発生源は確認できていないという。【岩間理紀、錦織祐一】