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川内原発1号機 運転期限40年超…国内4基目の20年延長入り 反対市民から抗議の声も 鹿児島

MBC南日本放送 2024年7月4日 19時7分

川内原発1号機が営業運転開始から原則40年の運転期限を過ぎ、原子力規制委員会の認可を受けた20年間の運転延長期間にきょう4日入りました。40年を超える運転延長入りは国内で4基目です。

川内原発1号機は1984年7月4日に営業運転を始めました。

原子炉等規制法に基づく、原発の運転期限は原則40年ですが、去年11月、原子力規制委員会からその後の20年間の運転延長について認可を受けており、4日延長期間入りしました。

1号機は福島第一原発事故を受けた新しい規制基準に基づき、2015年8月に国内の原発で初めて再稼働していましたが、40年を超えての運転延長入りは福井県の関西電力・美浜原発3号機と高浜原発1・2号機に続き4基目です。

1号機は先月、1年1か月ごとの定期検査に入り、現在原子炉は停止しています。

(記者)「川内原発北ゲート前です。原発反対を訴える市民グループらが横断幕を掲げながら20年延長反対を訴えている」

抗議集会を開いたのは脱原発を訴える市民グループらおよそ50人です。参加者は「福島の事故を忘れてはならない」、「運転延長で使用済み燃料を後世に残すことは無責任」などと訴え運転延長に抗議しました。

(ストップ川内原発!3・11鹿児島実行委員会 向原祥隆共同代表)「(原発は)古くなればなるほど危険性が増していく機械それは常識的なこと、老朽原発を動かすことの危険性、とっても物騒な話、鹿児島県民にとって。原発は一刻も早く止めてほしい」

4日は県庁でも、脱原発を訴える2つの市民グループが、塩田知事あての延長反対の申し入れ書を県担当者に手渡しました。

(川内原発20年延長を止める会 野呂正和事務局長)「40年を超えて稼働することはリスクがますます高まるし、少なくとも20年延長は即刻止めるべき」

2つの団体は4日、九州電力にも同じ申し入れを行いました。

一方、薩摩川内市の田中良二市長は運転延長入りを受け、九州電力に安全管理の徹底と情報公開を改めて求めました。

(薩摩川内市・田中良二市長)「新たなステージ、新たな安全運転徹底の歴史の初日ということで、新しいスキームの中で徹底した厳格な審査と、電気事業者に対する指導は徹底していただきたい」

運転延長に薩摩川内市民は…

(薩摩川内市民)
「20年延長は難しいところもあるが、原発がなくなれば雇用もなくなるので一概に反対も言えない」

「(原発がないと)生活ができなくなる。(運転延長には)賛成。自分たちの生活や子どもたちのことを考えるとかわいそうなこともある」

「どちらかと言うと反対。長く使うことで何かしらのトラブルが起こる可能性はゼロではない、ちょっと不安がある」

なお、川内原発2号機も来年11月に40年を超えて運転延長期間に入ります。

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