薩摩地方は15日、各地で大雨となりました。あす16日明け方、再び激しい雨が降るおそれがあり、土砂災害に警戒が必要です。
15日朝の鹿児島市内です。地面をたたきつけるような雨が降っていました。雨は午後になっても…。
(記者)「昼すぎですが、大粒の雨で視界が悪く、ライトをつけている車もみられます」
気象台によりますと、対馬海峡付近にある梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、九州南部では大気の状態が非常に不安定になっています。
15日これまでに、阿久根市で1時間に73ミリ、伊佐市で71ミリの非常に激しい雨、鹿児島市でも45ミリの激しい雨を観測しました。
阿久根市山下では15日朝早く、住宅そばの崖が高さ8メートル、幅10メートルにわたって崩れました。住宅への被害はなく、けが人はいませんでした。
(住民)「窓から外を見たら、ドーンと落ちてきた。これだけの大きな土砂が落ちて、びっくり」
また、阿久根市と出水市では、住宅などへの浸水被害があわせて12棟確認されています。出水市野田町では住宅が床上浸水し、後片付けに追われていました。
(住民)「見たら入口が波打っていた。あっという間。道路が川だった」
今月10日の降り始めからの総雨量は、阿久根市で510ミリ、出水市で492ミリと、平年7月ひと月分を超える雨が降っていて、土砂災害の危険度も高くなっています。
薩摩地方ではあす16日明け方、激しい雨が降るおそれがあり、予想される1時間雨量は30ミリです。
県内に出されていた土砂災害警戒情報は解除されましたが、これまでの大雨で地盤が緩んでいる所もあり、土砂災害に警戒が必要です。