木原稔防衛大臣が18日、西之表市・馬毛島と奄美大島の自衛隊駐屯地を視察しました。防衛大臣が馬毛島を訪れるのは、去年1月に着工して以降、初めてです。
木原大臣は18日午前、奄美市の陸上自衛隊奄美駐屯地を訪れました。
奄美駐屯地は、瀬戸内分屯地とともに2019年に開設され、地対艦誘導ミサイル部隊、電子戦部隊などで構成され、あわせて400人が所属しています。中国を念頭にした南西諸島防衛の重要な拠点の1つです。
木原大臣は、おととし4月から運用が始まった射撃訓練場を視察し、以前は九州本土でしかできなかった訓練が奄美大島でも行えるようになったことで、隊員の移動コストが削減されたことなどの説明を受けたあと、隊員300人を前に訓示しました。
(木原稔防衛大臣)「わが国の防衛体制を目に見えるかたちで示し、力による一方的な現状変更を許容しないとのゆるぎない意志を示すことが重要」
そして18日午後、木原大臣は西之表市・馬毛島に上陸しました。防衛大臣が馬毛島を訪れるのは、去年1月に着工して以降、初めてです。
馬毛島で行われている自衛隊基地の整備の工期は、去年1月からおおむね4年の見込みで、工事の作業員は、先月28日現在で3680人ですが、ピーク時には6000人に上る見込みです。
上陸を前に開かれた会見で、木原大臣は、馬毛島視察の目的について。
(木原稔防衛大臣)「社会インフラが全く整っていない離島での大規模な工事、特殊な条件にありながら多くの関係者が懸命に作業に従事し、施設整備が進められている様子を自らの目で確認したい」
馬毛島では早ければ来年度にもアメリカ軍の空母艦載機の陸上離着陸訓練=FCLPが始まるとされていますが、木原大臣は具体的な運用する時期について明言しませんでした。
木原大臣は、工事の進ちょくなどについて説明を受けたとみられ、午後3時ごろ、自衛隊機に乗り込み、馬毛島を後にしました。
一方、塩田知事は18日、防衛省を訪れ、馬毛島での基地整備について、地元住民の安心・安全の確保などを改めて要望しました。