パリオリンピック™の体操団体で、鹿屋体育大学出身の杉野正尭選手が金メダルを獲得しました。今大会、鹿児島県関係選手のメダリスト第1号で、母校からも喜びの声が上がりました。
日本時間の30日未明、2大会ぶりの金メダルへ決勝に臨んだ体操男子日本代表。各種目3人ずつ演技し、6種目の合計得点で競います。
初めてのオリンピックとなる鹿屋体育大学出身の杉野正尭選手は、3種目に出場。まずは得意のあん馬。ダイナミックな旋回を見せ、全体2番目となる14点台後半の高得点をマーク。チームを鼓舞します。
続いての登場は4種目めの跳馬。大技「ロペス」を決め、予選を0.1上回る、14.700を記録します。
首位中国と3.267差の2位で迎えた、最終種目の鉄棒。日本選手の先陣を切って、杉野選手が出場します。F難度の「ペガン」、連続の離れ技を成功させると、着地もぴたりと決め14.566。
すると、最後はエース橋本が着地を成功させ、日本が逆転。2大会ぶりの金メダル獲得です。
（杉野正尭選手）
「チームで勝ち取った金メダル。最高ですね。最後まであきらめない、絶対いける、強気の気持ちと常に思いながら鉄棒の演技をして、緊張もしたが、のびのび演技できた。
「憧れにしていた舞台で、金メダルも小さい時から夢に見ていて、ずっと思い続けて、東京の悔しさをばねに、ここまでやってきて本当に良かった」
杉野選手の母校・鹿屋体育大学では、体操部の後輩が先輩の活躍に力をもらっていました。
（鹿屋体育大学体操部4年 布袋屋博和選手）
「あきらめないことの大切さを教えてもらったし、見せてもらった分、これから頑張っていきたい」
（鹿屋体育大学体操部4年 田邊友唯キャプテン）
「凄く見ごたえのある試合で最後の鉄棒も感動した。練習はストイックで、誰が見ても努力していると分かる選手だった」
決勝でも見せた豪快なガッツポーズ。卒業後に練習に訪れた際も周囲を盛り上げていたといいます。
（鹿屋体育大学体操部顧問 山下龍一郎さん）
「練習中は、感情をすごい表に出すタイプの選手で、声を出して盛り上げていく。（種目別の）2種目とも十分金メダルの可能性があると思うので、豪快なガッツポーズも見せてくれるように、応援したい」
杉野選手は、8月4日と5日、種目別のあん馬と鉄棒の決勝に出場し、メダル獲得に挑みます。