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預金金利5倍UPで0.1%へ「金利のある世界」暮らし・住宅ローンにどう影響? 鹿児島

MBC南日本放送 2024年8月7日 19時6分

日本銀行が先月、追加で利上げを決めたことを受け、鹿児島県内の一部の金融機関は普通預金の金利引き上げを決めました。金利引き上げで生活にどのような影響があるのか、取材しました。

鹿児島銀行や南日本銀行は来月2日から、普通預金の金利を現在の0.02%から5倍の0.1%に引き上げると発表しました。

金利が上がることで私たちの生活にどのような影響があるのでしょうか?

(九州経済研究所 福留一郎執行役員)「これまで金利はほとんどゼロという世界から、金利ある世界に局面が変わりつつある」

金利が上がると、プラスとマイナスの両面があるといいます。

プラスの面は「預金の金利が上がって利息が増えること」です。例えば普通預金の金利0.02%の場合、1000万円を預けていたらおよそ20%の税金を差し引いて、1年で1600円が利息として手に入ります。これが金利0.1%では8000円になります。

一方、マイナス面は「住宅ローンの金利が上がり返済総額が増えること」です。

例えば、南日本銀行は10年の固定金利は1.60%、金利が変わる変動金利は0.95%。多くの人が利用している変動型の金利は今後、全国的に0.15%上がるとみられていて、仮に4000万円の住宅を30年ローンで購入した場合、変動金利が0.95%から、0.15%上がると、毎月の返済額はおよそ2800円増える計算になります。

(3年前に住宅購入)「上がったら正直しんどい。節約して金利が上がった分を埋めていくしかない」

(5年前に住宅購入)「(金利上昇は)仕方ない。状況によっては借りかえも検討しようかな」

(将来購入を検討)「家は欲しいので、可能な範囲で探そうかなと思っている」

現在、鹿児島銀行、南日本銀行ともに住宅ローンの金利を上げるのか検討中ということですが、専門家は「急激な金利上昇は考えにくいため、冷静に対応してほしい」と話します。

(九州経済研究所 福留一郎執行役員)「どんどん矢継ぎ早に大きな幅で上がっていくことは現状では考えにくいので、少し落ち着いてみる姿勢も大事と思う。ただ長期の借入なので、それぞれで判断をした方が良い」

物価上昇に金利の引き上げ…。将来を見据えた家計の管理が求められそうです。

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