台風５号 東北地方に上陸するおそれ「１か月分を超える雨」予想
台風５号は、１０日１５時には日本の東にあって、１時間におよそ２０キロの速さで北へ進んでいます。中心気圧は９８５ヘクトパスカル、最大瞬間風速は３５メートルです。１２日（月）は東北地方にかなり接近し、上陸するおそれがあります。１５日（木）までの雨・風シミュレーションは画像で掲載しています。
１２日１５時には秋田市の南約３０キロを中心とする半径１８５キロの予報円内に達する見込みです。中心気圧は９９０ヘクトパスカル、最大瞬間風速は３５メートルが予想されます。
警報基準を大きく超えるような大雨…土砂災害や浸水、氾濫に厳重警戒
東北太平洋側では、総雨量が平年の８月１か月分の降水量を超える大雨となるおそれがあります。１１日（日）から１２日（月）にかけて、警報基準を大きく超えるような大雨となる見込みです。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、暴風に厳重に警戒し、高波に警戒してください。
［雨の予想］
▼１０日１８時から１１日１８時までに予想される２４時間降水量
東北日本海側 ５０ミリ
東北太平洋側 １５０ミリ
▼その後、１１日１８時から１２日１８時までに予想される２４時間降水量
東北日本海側 １５０ミリ
東北太平洋側 ３００ミリ
▼その後、１２日１８時から１３日１８時までに予想される２４時間降水量
東北日本海側 １５０ミリ
東北太平洋側 １２０ミリ
［風の予想］
▼１１日に予想される最大風速（最大瞬間風速）
東北地方 ２５メートル （３５メートル）
北海道地方 １５メートル （２３メートル）
▼１２日に予想される最大風速（最大瞬間風速）
東北地方 ３０メートル （４０メートル）
北海道地方 １８メートル （２５メートル）
［波の予想］
▼１１日～１２日に予想される波の高さ
東北太平洋側 ７メートル うねりを伴う
北海道地方 ５メートル うねりを伴う
［防災事項］
東北太平洋側では、警報基準を大きく超えるような大雨となるところがある見込みです。１１日夜のはじめ頃から１２日にかけて、大雨による土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。
１１日昼頃から１２日にかけて、暴風による交通障害、建物や船舶、沿岸施設への被害に厳重に警戒し、高波に警戒してください。
台風の速度遅く大雨と暴風の影響が長引くおそれ 早めの避難を
気象庁と国土交通省は、きょう午後開いた会見で、「東北地方では８月の１か月の雨量が１５０ミリほど。２４時間で３００ミリの予想は、災害の危険度が高まる雨量」と危機感を示しました。その後の１３日夕方までの２４時間で、さらに１５０ミリの雨量が予想されていて「多い所では４００ミリ前後の雨になる可能性がある。大雨と暴風に厳重に警戒してほしい。」と呼びかけました。
死者・行方不明者２７人の台風１０号より遅く…大雨と暴風長引くおそれ
２０１６年に東北地方に上陸した台風１０号では、東北と北海道で土砂災害や河川の氾濫、浸水被害が相次ぎ、死者・行方不明者は２７人でした。台風１０号は時速５０キロだったのに対し、今回の台風５号は時速１５キロほどで、大雨や暴風の影響が長引くおそれがあります。
台風が近づいてからの避難は危険です。川や斜面の近く、低い土地など災害が起こりやすい場所に住む人は、早めの避難を心がけてください。